今では過去の話であるが、昔はお酒をよく飲んだものである。

元々、お酒を飲むと人は多かれ少なかれおかしくなると思っていたため、
子供の時から将来はお酒を飲むのは絶対にやめようと思っていた。そもそも毒だし。

しかし、大学生の時の飲み会で、絶対に飲まなくてはならないような状況が多発し、
お酒を嗜むようになってしまった。

同調圧力というのは恐ろしいもので、
お酒は絶対に飲まない！ という長年の決意をひっくり返す運びになってしまった。

近年はだいぶ禁止されているようだが、
当時は「コール」という、周りからの掛け声に合わせて一気に飲み干すという、
よく分からない文化が割と普通の飲み会でもあったようで、
なんとなく「乗った」こともあったが、正直罪悪感が半端なかった。

それから飲む回数がそれなりに増えていったわけだが、飲み方というのはかなり難しい。
いつしか飲むことが当たり前となってしまって、
これが大人になるということなのだろうかと、悲しいような嬉しいような複雑な心境であった。

お酒は飲まない方が健康には多分良いのだろうが、一生飲まずに過ごすのはかなり難しいし、
ほどほどにと言っても、それがどのくらいなのかは非常に難しい。

お酒との付き合い方は、人間にとってあまりに難しい問題だと思っている。